近年注目を集め続けているコーヒー豆があります。
その名前は『パナマ・ゲイシャ』です。
パナマ・ゲイシャとはどのようなコーヒー豆なのか
コーヒーには、ティピカ種、ブルボン種、アテンスーパー種など、様々な品種のコーヒーノキがあります。
パナマ・ゲイシャとは、ゲイシャ種というコーヒーノキの品種の一つです。
パナマ・ゲイシャの起源
コーヒーを栽培する上で、重要になってくるのが生産性です。
コーヒーには「さび病」と呼ばれる、コーヒーの病気があります。
さび病にかかると、さび病にかかった木だけではなく、葉から葉へ伝染していくため、周りのコーヒーノキにも広がってしまい、やがて農園全体に影響を及ぼすこともあります。
ゲイシャ種は、もともとその「さび病」対策としてコスタリカのコーヒー研究所から譲り受けたものです。しかし、一定の標高以下では効果がないと分かりほとんどの農園が引き抜いて処分しました。
その時に、パナマのコーヒー農園「エスメラルダ農園」の農園主の息子ダニエルさんが、引き抜いたコーヒーの樹の実から、コーヒー豆を取り出して焙煎してみたところ、かなり味が良いと知って、「エスメラルダ農園」が栽培し始めたのでした。
エスメラルダ農園とは?
エスメラルダ農園は、栽培が非常に難しいゲイシャ種の栽培を成功させ、品質も世界最高位のコーヒー豆を生産している、パナマの農園です。
エスメラルダ農園の『パナマ・ゲイシャ』はパナマのコーヒー品評会『ベスト・オブ・パナマ』で記録を更新し続けた?
パナマ・ゲイシャが生産されている国、パナマで開催される『ベスト・オブ・パナマ』と呼ばれる、コーヒー豆のオークションがあります。
そのオークションで、エスメラルダ農園が、2004年にパナマ・ゲイシャを出品したところ2位と大幅に価格を引き離し、当時の落札価格を大幅に更新し優勝しました。
その後、2007年まで4年連続で優勝し、記録を更新し続け、落札価格が2位の10倍ほどになる無敵ぶりで、とうとう他の農園から「どうせあそこが1位になるのだから品評会の意味がない、あそこだけゲイシャ種で他は違う品種というのは不公平だ」と苦情が出て品評会への出品ができなくなりました。
そのため仕方なく、エスメラルダ農園単独で、インターネット・オークションを毎年開催するようになりました。
その後2009年頃から、農園主が娘のレイチェルさんに替わり、彼女がパナマ・コーヒー協会の会長になったこともあり「ベスト・オブ・パナマ」に復帰するようになりました。
また周辺農園も試行錯誤の末高品質のゲイシャを栽培できるようになり様々な農園が同品種で品評会に出品できるまでになりました。
ゲイシャ種が昔ほとんど生産されていなかった理由
ゲイシャ種は実は昔から美味しいコーヒーができるという噂はあったそうです。
ただ栽培が極めて難しく手間がかかるので商売として成り立たないので誰も見向きもしなくなったという経緯があります。
まず樹高が一般的なブルボンやティピカの2倍にもなり、高さが4メートルを超えます。
木の枝葉が少なく節と節の間が広いので機械で刈り取ることが難しい、苦労して収穫しても採れる量がティピカの4分の1程度しかない。
その結果商業生産は無理というのが長い間の結論でした。
しかし、ここ2〜3年ほど前からパナマ以外の一部の国でもゲイシャ種の栽培が行われてきているようですが、パナマのゲイシャ種には敵わない品質のようです。
スターバックスでは1杯約2000円で『パナマ・ゲイシャ』が販売されている?
スターバックスコーヒージャパンから2014年9月17日から一部の店舗で、『パナマ アウロマール ゲイシャ』を1杯約2000円で販売するそうです。
焙煎豆も同時に販売を開始し、価格は、250gで10000円です。
パナマ・ゲイシャは日本のコーヒー豆焙煎屋さんでも販売されています
パナマ・ゲイシャは価格高騰も重なってしまい、あまり数は多くはないですが、日本のコーヒー豆焙煎屋さんでも購入できます。
※スターバックスと同じ物ではありません
※パナマ・ゲイシャにも色々種類があります
Googleなどで、パナマ・ゲイシャと検索すると、販売店が出てきますので、ご興味ある方は是非購入して飲んでみて下さい。
弊社とお取り引きさせていただいている『三重珈琲』さんでも、ゲイシャ種のコーヒー豆を販売されていますので、是非ご利用ください。
また、パナマ・ゲイシャだけではなく、『コピルアック』『ハワイ・コナ』『ブルーマウンテン』など、他にも高級な位置づけのコーヒー豆がありますので、またの機会にご紹介します。
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