インドネシアのスマトラ島アチェ州にあるコーヒー農園を訪問した際、背丈2メートル以上もあるタバコを見つけました。
写真を整理していたら出てきたのでご紹介します。
スマトラ島のコーヒー農園には様々な植物が植えられたり自生しています
スマトラ島アチェ地区には『シェードツリー』呼ばれる、日陰をつくるための樹木が植えられた農園が多数存在します。シェードツリーの農園の中には、日陰づくり用に植えられた植物の他に、自生している植物もたくさん根付いています。
農薬を一切使用しないオーガニックコーヒーを作るためにシェードツリーは存在する
アチェ州で栽培・精製されているコーヒーは、そのほとんどがオーガニックコーヒーです。
オーガニックコーヒーとは名前の通り、有機栽培のコーヒーのことです。
農薬が使えないため、どうしてもコーヒーの葉や実に害虫が寄り付きます。
その害虫をおびき寄せるために、様々なフルーツの木を植え、コーヒーの木を害虫から守ります。
また、コーヒー農園内に背の高いカカオやバナナの木を植えて日陰をつくることで、コーヒーの木を日焼けから守り、豊かな香りと味わいを育みます。
シェードツリーを植えることで収穫面積が狭まったり、すべて手摘み収穫になったりと(収穫機械も搬入できないため)いろいろと手間がかかりますが、自然には優しい栽培方法です。
そのシェードツリーの中にタバコが自生していました
上記のような理由でアチェ地区のコーヒー農園には、様々な種類の植物が植えられて(自生して)いるのですが、その中にタバコを発見いたしました。
2.5メートル近くまで育った大きなタバコ。
一枚の写真に収まりきらないほどの大きなタバコでした。
コーヒーの木を守るために植えられて(自生して)おり、タバコ自体は管理されていないため、ぐんぐん成長し、葉もこんなに大きく育っていました。
落ちていたタバコの葉を実際に吸ってみると確かにタバコの味わい
大きく育ったタバコの近くに落ちていたタバコの葉があったので、実際に吸ってみました。
現地の人に「吸ってみたい」と話してみたところ、手慣れたようにタバコの葉をほぐしてくれました。
現地の人が持っていたペーパーはもちろんインドネシアンスタイル
現地の人がおもむろに取り出したペーパーです。もちろんインドネシアンスタイルのペーパーです。
インドネシア語で、
KERTAS=紙
TEMBAKAU=タバコ
タバコの紙という意味です。
とても厚い紙で糊がついていないタイプのペーパーです。
手巻きタバコ用にカットされていないため煙管でいただきました
手巻きタバコ用にカットされていませんので上手く巻けず、私が持っていた煙管でいただきました。
管理も加工も何もされていないので当然と言えば当然なのですが、
味わいは「確かにタバコの味がします」としか言いようがありませんでした。
※美味しくありません。
そのままの味といえばそのままの味わいなのかもしれませんが....。
やはり、タバコはしっかりと栽培する段階から管理し、様々な技術で加工しないと、美味しいモノにはできないんだと再確認いたしました。
タバコの花はラッパのような形をしている
タバコはナス科の植物ですので、茄子やトマトの仲間です。
こちらのタバコの花は、ラッパのような形をしており、色合いは淡いピンクでした。
コーヒー農園の人は葉タバコを虫除けとして使用している
ちなみにコーヒー農園の人は、自生している葉タバコを一度乾燥させて、水で少し濡らし、手足に擦り付けて虫除けとして使っているそうです。
特にムカデ除けには効果があると言っていました。
このように身体に擦り付けるそうです。
島国のインドネシアではそれぞれ違った種類のタバコを交配し品種改良している
今でもインドネシア国内では、スマトラ島や他の島々のタバコの種をジャワ島持ち込んだり、ジャワ島のタバコの種を他の島々のタバコ農園へ持って行ったりして、交配を重ねて品種改良を行っているようです。
いつか「シェードツリータバコ」と呼ばれるタバコも出てくるかもしれませんね。
こちらは農家の方の家に自生していたタバコです。小振りでかわいいですよね。