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コーヒー

全国的にコーヒー値上げ合戦が始まるかもしれない!?

コーヒー 値上げ

今月から国内大手コーヒー製造販売会社2社が、家庭用レギュラーコーヒーの価格を最大25%の値上げを発表しました。

普段、スーパーなどでレギュラーコーヒーを購入していた人には、衝撃的なニュースだったと思います。

 

なぜこれ程までの値上げをしたのか?

2014年に入ってからコーヒー豆価格が急騰した

コーヒー 値上げ

上のグラフをご覧下さい。

青の線がアラビカ種のコーヒー豆(主にレギュラーコーヒーやセブンカフェ、スターバックスに使われている豆)

赤の線がロブスタ種のコーヒー豆(主にインスタントコーヒーや缶コーヒーに使われている豆)

ロブスタ種はあまり変動はないのですが、2014年に入ってからアラビカ種の価格が急激に上昇しているのがわかります。

じゃあロブスタ種を使えばいいのではないのか?と思う人がいるかもしれませんが、ロブスタ種は確かに値段が安く流通していますが、アラビカ種に比べて、味わいや風味がまったく違います。
缶コーヒーとスターバックスのコーヒーの味わいの違いと言えばわかりやすいと思います。

しかし、よく見てみると2011年の方が高いんじゃないか?と気づいた方もおられると思いますが、次のグラフをご覧下さい。

急激な円安による影響

コーヒー値上げ

2007年から2014年中旬のドル対円の為替チャートです。

コーヒー豆の価格が一番高かった時(2011年)は1ドル80円程度でした。

ザッと計算してみると、

  • 2011年:1ポンドあたり240円
  • 2012年:1ポンドあたり150円
  • 2013年:1ポンドあたり138
  • 2014年:1ポンドあたり264

コーヒー豆が一番高かった2011年ですが、円高のため割安で輸入できたのです。

去年(2013年)から比べてみると、輸入価格は約2倍になっています。
これは、2012年中頃からの急激な円安と、2014年初旬からのコーヒー豆価格の急激な上昇の二つの要素が組み合わさってしまったのが原因です。

 

コーヒー豆価格の急激な上昇の原因はコーヒー消費量の増加と生産量減少

世界のコーヒー豆生産量

コーヒー豆の生産量はここ3年間減少しています。

  • 2012年:9,308,400t
  • 2013年:9,008,700t
  • 2014年:8,920,260t

特に生産量が減少してしまった生産国は、ブラジルとインドネシアです。

ブラジルのコーヒー豆生産量

  • 2012年:3,456,000t
  • 2013年:3,222,000t
  • 2014年:2,970,000t

インドネシアのコーヒー豆生産量

  • 2012年:630,000t
  • 2013年:570,000t
  • 2014年:534,000t
世界のコーヒー豆消費量

コーヒー豆の消費量はここ3年間増加しています。

  • 2012年:8,497,200t
  • 2013年:8,734,980t
  • 2014年:8,862,600t

特に消費量が増加しているのが、アメリカと日本です。

アメリカのコーヒー豆消費量

  • 2012年:1,403,520t
  • 2013年:1,499,460t
  • 2014年:1,526,160t

日本のコーヒー豆消費量

  • 2012年:442,200t
  • 2013年:459,300t
  • 2014年:468,000t
今後更にコーヒー消費量増加が見込まれるのは新興国

インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピン、インドを中心に経済成長の伸びが著しく、今後どんどん伸びていくと予測されています。

経済成長で豊かになることにより、今まで購入することのできなかった高価なアラビカ種のコーヒー豆も買うことができるようになります。

更に注目する点は、ベトナム、インドネシア、インドは、世界のコーヒー豆生産量トップ7に入っています。
これらの国が生産したコーヒー豆を他国へ輸出せず、自国で消費するようになると、ますますコーヒー豆の流通量が減ってしまいます。
ブラジルでは現在まさにその影響が出ています。

 

今後日本のコーヒー豆価格の見通し(※個人的な見通しです

コーヒー豆生産量の見通し

まずはコーヒー豆の生産量増加が課題になると思います。

世界最大の生産国ブラジルのコーヒー豆生産量の回復にはまだまだ時間がかかりそうですが、その他の国、ベトナム、コロンビアは年々生産量が増加していること。
更に、アフリカのコーヒー豆生産量が増加するという見通しも囁かれているので、そこに期待できるのではないでしょうか?

為替の見通し

日銀による異次元の量的・質的金融緩和により、今後更に円安が加速すると見られており、為替に関しては今後コーヒー豆価格が下がる見通しは全くありません。
それどころか、今後大手コーヒーメーカーだけでなく、小さな喫茶店からコンビニコーヒーまで、幅広くコーヒーの価格が上がると思います。余程のことがない限りは。

日銀による異次元の量的・質的金融緩和は、輸入業者にとっては最大の打撃だと確信できます。

更に追い討ちは消費税増税

もし、12月に消費税10%へ増税が決定すれば、確実にコーヒー豆の価格は上昇します。

最終的な見通し

ブラジルのコーヒー豆生産量の早期回復、その他の国のコーヒー豆生産量の莫大な増産が起こらない限りは、コーヒー豆が値下がることはないと思います。

まとめ

大々的な値上げが始まる前に、今のうちに、美味しいコーヒーをたくさん飲んでおきましょう。

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