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コーヒー

コーヒー豆の構造と種まきから収穫まで

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コーヒーの種まきはどの農家もだいたい一緒ですが、収穫は産地によって異なり、大きく手で摘み取る方法と、地面に落果させて収穫する方法があります。

その前にまずはコーヒー豆の構造を説明します。

 

コーヒー豆の構造


coffee-grow061、センターカット

2、胚乳

3、シルバースキン

4、内パーチメント

5、外パーチメント

6、果肉

7、外皮

細かく分けると7層にもなります。

完熟した赤いコーヒーの実を摘み取り外皮をはいでみると、黄色い果肉が見えてきます。果肉は少し甘く、中心には一対の種子が向かい合わせに入っています。種子の周りにはヌルヌルした膜がついていて、水で流すとコーヒー生豆の形がはっきりしてきます。しばらく乾燥させると種子を覆っているもう一枚の内果皮(パーチメント)があることがわかります。さらにカラカラに乾燥させると銀皮(シルバースキン)をまとった種子が顔を出します。この種子が実際に日本に入ってくるコーヒー生豆になります。

 

種まきから成樹まで

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コーヒーの種子である生豆をまけば発芽すと考えてしまいがちですが、生豆の状態では発芽はしません。コーヒーはパーチメントの状態(パーチメントコーヒー)で苗床に植えます。パーチメントコーヒーとは上記の7と6を取り除いた状態です。

パーチメントコーヒーを苗床に植えると、約40〜60日で発芽します。発芽後6ヶ月でおよそ50cmほどの苗木に成長しますが、この期間の苗木はまだまだ弱々しく、直射日光から護ってやらないと枯れてしまうことがあります。

苗床から農園に植え替えられたコーヒーの苗木は、およそ3年ほどで開花します。手摘みで収穫する生産農家では、その間、効率的な収穫がおこなえるように下方に出てきた脇芽を摘み取り、枝が上方にまとまるような手入れをします。コーヒーの花は白い五辮(ごべん)の花で、ジャスミンのような香りがします。花は数日で枯れ、その後小さな実がつき、約6〜8ヶ月で赤色に熟します。

コーヒーの収穫は6〜10年目をピークに、その後徐々に収穫量が減ります。樹高も高く成長しすぎて収穫に支障がでると、地上60cmほどのところで幹を切り落としてしまうこともあります。その後、切り落とされた幹から新芽が出て、樹勢を盛り返すことができます。さらに天候にも恵まれ、病害虫対策など万全を期すれば、20年どころか50年にもわたって結実することもあります。

コーヒーの樹は野生のものですと10mにも成長するものもありますが、栽培種は作業効率を高めるため2mほどの高さに刈り込まれています。

 

2通りある収穫方法

コーヒーの収穫期および収穫方法は産地によって異なります。年に1〜2回、乾期に収穫される場合が多いです。

収穫方法は大きく分けて、手摘みと地面に落として集める方法の2種類に分けられます。

 

手摘みでの収穫

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ブラジル、エチオピアを除く多くのアラビカ種生産国では手摘みによる収穫がおこなわれています。インドネシアのアラビカ種も手摘みの方法で収穫されることがほとんどで、未熟豆も一緒に収穫されてしまう場合もありますが、ウェットプロセス精製方法(弊社の場合)のため赤い完熟豆だけが製品になるように精製しています。

 

落果での収穫

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熟した実を棒でたたき落としたり、木や枝を揺すって落としたりした実をかき集める方法です。大きなプランテーションでは大型収穫機が使われることがあるが、中小の農園では家族労働を中心に収穫が行われます。地面に落とす方法は手摘みに比べて異物や不良な実が混じりやすく、場所によっては異臭がついたり、地面が湿っていたりすると実が発酵してしまうことがあります。

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