インドネシアのスマトラ島北部に位置する、アチェ州タケンゴン地区へコーヒー農園の視察に行きました。
アチェ州タケンゴン地区への道のりは険しいです
タケンゴン地区は、標高の高い山々に囲まれた地域で、スマトラ島最大の都市『メダン』から車で約12時間。
峠の頂上付近で撮影した写真です。
中央の奥に見えるのがタケンゴン地区の中心地。その奥に広がるのが、コーヒー豆の名前でも有名な『レイク・タワール』です。
タケンゴン地区には数え切れないほどのコーヒー農園があります
タケンゴン市内に到着し、さらに弊社が取引をしているコーヒー農園へ向けて車を走らせていると、ローカル用のコーヒー農園や、輸出用のコーヒー農園など、様々な農園が数多く現れます。
しかし、私たちが目指すコーヒー農園はまだまだ山奥にあります。
私たちが目指すのは『スーパーティピカ種』を栽培している農園
さらに山奥に進んでいくと、『スーパーティピカ種』を栽培している農園に到着しました。
きれいに舗装された道路とは、少し雰囲気が違う穏やかな風景。
まだ日本には輸入されていない『スーパーティピカ種』のコーヒー豆
私たちがここへ来た目的は、この長く伸びる枝が特徴の『スーパーティピカ種』のコーヒー豆を栽培している農園を視察するためです。
スーパーティピカ種
スーパーティピカとは、限りなく原種に近いティピカ種のことで、非常に長く伸びる枝が特徴的です。
その長く伸びた枝が太陽光を柔らかく遮ることで、強い直射日光からコーヒーチェリーを守ることができます。
しかし、スーパーティピカはサビ病などにとても弱く、長く伸びた枝の伐採など、農園の管理が非常に難しくコストがかかるため、タケンゴン地区の中でも限られた農園でしか入手することが難しいとされています。
映像でご覧いただくとよくわかりますが、その他のアチェ州で収穫されるコーヒーとは大きく違い、非常に長く伸びる枝が特徴的です。
スーパーティピカの収穫の様子
長く伸びる枝の中心に位置する豆のみを選んで収穫しているのが、映像でご確認いただけます。
これは、強い直射日光が当たっていないコーヒー豆のみを収穫している証拠です。
収穫されたコーヒー豆です。
鮮やかな色合いの豆ですね。
豆を割ってみると、パーチメントのコーヒー豆が現れます。
オーガニックの農園にはフルーツの木が植えられています
完全無農薬の農園には、フルーツの木がたくさん植えられています。
こちらはカカオです。
こちらはバナナの木。
こちらはグァバの木。
これらのフルーツの木は主に虫除けのために植えられています。
コーヒー豆より糖度の高いフルーツの木を植えることによって、虫たちをそちらに引き寄せ、コーヒー豆につきにくくするのです。
もちろん、これらのフルーツも無農薬で栽培されていますので、そのまま食べることができます。
収穫されたコーヒー豆の果肉を除去します
昔ながらの製法で果肉除去をする様子です。
この時、すごく甘い良い香りがしました。
除去された果肉が、壁を挟んだ裏側から出てきます。
この果肉も甘い香りがして、糖度の高さがうかがえました。
ガヨ高原から見下ろす景色は絶景です
標高2000mほどからの景色です。
タケンゴン地区が一望でき、とても綺麗な景色でした。
ちなみに気温は、夕方ということもありますが、およそ10℃ぐらいです。
街中では25℃ほどですのでその差は歴然です。
タケンゴン地区の名産『アボカドコーヒー』
インドネシアでは主流のアボカドジュースにコーヒーが乗せられた『アボカドコーヒー』。
コーヒーはもちろんタケンゴン地区で収穫されたガヨマウンテンコーヒーです。
日本では絶対味わうことのできない新鮮なアボカドを100%使ったジュースに、ガヨマウンテンコーヒーが合わさり、本当に美味しいです。
タケンゴン地区を訪れる方は気をつけて下さい
タケンゴン地区だけではないのですが、アチェ州は2005年の独立運動の終結まで紛争が続いていた地域ですので、ジャカルタなどと比べると治安があまり良くありません。また交通の便も悪いため、タクシーやレンタルカーなどで行く方が多いと思いますが、十分に気をつけて下さい。
特に夜は日本人だけで外出しない方がいいと思います。